ヘッダ情報の取り扱い

戻る

メールのヘッダには、重要な情報が記載されている。ここでは、主にメールの送受信(転送)に関係するヘッダについて、紹介と説明を行う。機能が強化されているメールソフトやシステムにおいては、一般的ではないヘッダを付けることもある。拡張された機能のために、余分なヘッダを付けるという意味であり、RFCから外れたヘッダを付けるという意味ではない。一部のメールソフトは不正なヘッダを付けることがあるので、場合によっては注意が必要となる。

Return-Path:メール発信者への戻りアドレスを示す。メールシステムが自動的に付ける。
Received:メールの転送経路を示す。メールサーバ間での転送が行われるたびに1行ずつ追加されていき、最終的にいくつのメールサーバを経由したか、それぞれの所要時間はどれほどか、が確認できる。
Date:メールの発信日付を示す。書式が定められており、時差情報を含む。
RFC822によれば、年の表示は2桁だが...。
From:メール発信者のアドレス。発信者自身が設定するもので、Reply-Toヘッダが無い場合、返信先のアドレスとして使われる。
Subject:標題。
Comment:コメント。滅多に使われない。
Encrypted:メールを暗号化した場合、その解読に必要な情報等を示す。
Sender:メールを送信した人間もしくはシステムを示す。必ずしもメッセージの作成者とは限らない。特に、Fromヘッダにおける発信者アドレスと異なった人間もしくはシステムがメールを送信する場合、Senderヘッダを付けなければならない。エラーメールの戻り先となるが、通常のメールの返信先とはならない。
To:宛先。
cc:参考として送付する宛先。
Reply-To:メールの返信先。メールの発信者自身が設定するもので、発信者と異なるアドレスに返信を出してもらいたいときに設定する。
Message-ID:インターネット(全世界)において、当該メールにユニークに付けられるID。
In-Reply-To:どのメッセージに対する返信であるか。引用されたメールの Message-IDが示される。
X-xxxx:ユーザ定義用。

ヘッダは、ひとつのものが複数行にわたる場合がある。この場合は、改行(CRLF)の後に、スペースもしくはタブが続き、残りの文字が示される。つまり、改行後にスペースやタブがあった場合は、前の行からの続きとみなさねばならない。

ヘッダ部においては、アルファベットと数字以外のキャラクタは大抵何らかの意味を持ち、みだりに使用してはならない。かっこについては、下記のように定められている。(便宜上、全角で表現しているが、実際は当然半角ASCIIキャラクタである)

上記の一覧以外のヘッダは、主にメール本文のデコードに関連するものである。これらについては、一覧は設けていないが、別項を参照されることにより、確認していただけよう。


ProtocolNameRFC
MAILFormat of Eletronic Mail Message822