写真撮影に関する色々なこと

何言ってるんですか 〜 用語

撮影に関してのいくつかの用語を解説します。この言葉は難しいんじゃないかなと私が思ったのを並べているので、必要ないこともあるかもしれませんけど。

被写体。写そうと思っている対象物。これくらいは解っていますね。フォーカス。ピントのこと。フォーカシングとなると「ピント合わせ」ということになるんで、もともと動詞ですね。絞り。レンズを通る光の量を調整すること。プロとか上級者にとってはとっても重要なことなんですが、写ればいいと思ってる人にとってはどうでもいいことの筆頭かもしれません。

マクロ撮影はつまり接写のこと。カメラを被写体に近づけていけば当然大きく写すことができます。でも普通のカメラとかレンズだと、近くにまでフォーカスをあわせることができません。そこで、近くにまでフォーカスを合わせる方法を考えなければならないのですね。それさえできればマクロ撮影ができるわけです。マクロ撮影の場合はその性能は倍率で示されます。被写体の実際の大きさと、フィルム上に写る大きさの比です。被写体の大きさが1cmだとして、これがフィルム上で5mmになってれば1:2となります。0.5倍です。プリントするときとか、パソコン画面に出すときに大きさがまた変わるわけで、最終的に何倍になるかはそれによって変化します。

被写界深度。簡単に言うとフォーカスの合う範囲のこと。被写界深度が深いというと、近くから遠くまでフォーカスが合うことになり、被写体そのものから背景までがボケずにはっきり写ることになります。これは良いことに思えますけど、映したくない背景までクッキリ写ってしまうと見難くなることもあるため、一概に良いとは決められません。被写界深度を浅くして、被写体以外をボケさせてしまう方が見た目がいいことも多いですよね。被写界深度は絞りの調整で変わります。絞り込んでいくと被写界深度が深くなっていきます。絞り込むとシャッタースピードを遅くしなきゃならず、ブレが起きてくる危険性が高くなりますから、ボケ易いか、ブレ易いか、どっちかになってしまうんだと考えれば覚え易いでしょう。何事も全部うまくなんていかないわけです。

収差。一番有名なのは、歪曲収差です。有名と言っても、知っている人は少ないかもしれません。とにかくこれは「歪み(ゆがみ)」のことです。どう歪むかというと、碁盤目みたいな真っ直ぐしたものが、湾曲して見えるようになるのです。丸みを帯びてくるんですね。これには二種類あって、樽の様に膨らんで見える場合と、糸巻きの様にへこんで見える場合があります。特にレンズの外周で強くおきてきます。人口建造物みたいな真っ直ぐ部分が多い被写体だと目立つのですが、花などだと余程のことが無い限り気付かれないと思われますが。次に有名(しつこいですか)なのは、色収差。光は色によって屈折率が違います。虹の原理ですね。赤は屈折率が高く、青は低い。レンズを通ったときに、赤はよく曲がるから中心に集まるけど、青は曲がり難いから外側に広がってしまうんです。そのせいで、青色がにじんだようになってしまう。カメラレンズはこれらの収差が起きないように作られていますが、マクロ撮影の場合はレンズの性能の限界を使っていくため、こうした現象が目立ってしまうことがあるのです。

ホワイトバランス。光線の具合による色合いのこと。太陽光は白色なんですが、人工光は大抵なんかの色が着いています。正しく言うと、太陽光は全部の色を含むけど、人工光は何らかの色が抜けているんです。そのため、人工光の下では、白が白に写らなくなるんです。人間の目は良くしたもんで、色の着いた光線の下でも「これは白」というのが判別でき、ちょっとくらいの色の着き方なら白は何となく白に見えます。肉の色が明るく見えたり、黒ずんで見えたりはするけど、おかしく見えたりはしないでしょう。ところが、写真に撮ると妙な色合いが一層強調されてしまうんです。直接見ているときは周りの光線の色合いも解っているので、意識せずとも元々の色がわかるんですが、写真上での色合いがずれてると非常に目立つのです。こういう多かれ少なかれのズレを直すことを「ホワイトバランスを取る」と呼びます。元の被写体の色合いを再現するのです。デジタルカメラなら撮影の時に調整する方法もあり、普通のカメラでもレンズの前に補正用のフィルターをはめ込む方法があります。パソコン上でソフトを使って画像を調整することもでき、安くて手間もかからないのですが、もともとの色を忘れてしまうこともあって厄介です。

レタッチ。写真をパソコンに取り込んで、ちょっとした修整や加工をすること。色合いを修正するとか、キズやホコリを修正するとか、そういうのを指します。元画像に対して大幅な変更をする場合はあまりレタッチとは言わないように思います。人物だったら、ストロボ撮影で起きる赤目を補正するとか、顔色が悪くなったから直すとかまででしょうか。もともと顔色が悪い場合でも、レタッチでよく見せる手もあります。大きく印象を変えるような変更はもっぱらイフェクトと呼ばれます。

スキャン。元の意味は「走査」ですが、転じて「画像の読取」のこと。スキャナは「走査機」になるんですが、実際のところ「画像読取機」ですね。走査の意味は、一度にパッと読み取るんことじゃなくて、順番に読み取ることです。

これくらいで足りるとは思てはいませんが、だったらどれくらい書けばいいのかも解りませんので。ね。

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