Eメールの仕組み

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メールを使うのなら、その仕組みもちょっとは知っておけば?

小人が運んでいると思っているなら、それでも別にいいけど。

Eメールの仕組みを知らなかったとしても、使う分には特に問題はないでしょう。けれど、制限がやっぱりあるわけで、その理由が分かっていれば、困ったり腹を立てたりすることは少なくて済むだろう。もっと便利に使う方法に気が付くチャンスもある。

プロトコル
Eメールを実現するプロトコルとしては、SMTPとPOPが代表。これらは機能が違う。

SMTP(Simple Mail Trasfer Protocol)
メールを転送するだけの機能を実現するもの。発信したメールは、SMTPで扱われ、宛先のメールサーバーまで届けられる。SMTPサーバーの機能は単純なもので、転送されてきたメールを、宛先に近いマシンへ再転送することだけと言って良い。転送されてきたメールを遅延無く再転送するためには、常時(24時間)ネットワークに接続され、稼動していなければならない。
転送においては、一旦SMTPサーバー内に記憶されるわけだから、セキュリティを考えた場合、守秘すべき内容をEメールに記載して送付することは危険であるわけだ。

POP(Post Office Protocol)
POPは、サーバーに届いているメールをパソコンとかにダウンロードして読むためのもの。必要に応じて、というか、定期的にサーバーに接続し、メールが届いているかを調べ、ダウンロードしたり削除したりということを行う。多くのメールソフトはPOPをサポートしているわけだが、メールサーバー側も当然POPをサポートしている必要がある。同じようなものでIMAP(Internet Mail Access Protocol)というものもあるが、POPとの相違は、メール自体を常にサーバーに置いたままで扱うこと。それぞれにメリットはあるので、使い方によって選択することになるけれど、現状ではPOPのほうが多く使われている。
POPは受信メールをサーバーからダウンロードする機能しか有していない。メールの送信においては、SMTPを用いることになる。

メールの送信経路
送信したEメールは、インターネット上の各マシンが順に転送して宛先に届く。マシン上における登録によって経路が異なるわけだが、乱暴に言ってしまえば、ドメインネーム(メールアドレスの「@」以降)を左から右へ昇っていき、発信側と受信側が一致したところからまた左へ降りていくと思えば良い。例えば、from:me@ann.betty.co.jp から to:you@clara.co.jp なら、そのメールは、ann.betty → betty → claraと転送されていく。サーバーの設定さえ気を利かせておけば、もっと効率よい転送ができる。

これでもまだ難しいと言うか。言うだろうな。手紙の配信を考えてくれれば、理解が進むかもしれない。どこのポストに投函しても、同じ宛先に届くんだ、とか。郵便受けを時々見ないと届いていてもわからんぞ、とか。