ネチケット

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ネットワーク上でのエチケット、それがネチケット(冗談じゃないんだって)。

ネチケットガイドラインはRFC1855にも記載されているけれど、ざっと紹介してみよう。

インターネットの世界で意思疎通を図るためには、注意すべきことがいくつかある。それは、技術的な問題(もしくは規格)によるものが多いが、目に見えない相手とのコミュニケーションによるものも多い。

Eメールを代表として、文字ベースのコミュニケーションを図ることは、表情や声の抑揚が伝わらないことに注意しよう。面と向かって「馬鹿」と言ったとしても、マジで喧嘩を売っているケースは少ないだろう。けれど、「馬鹿」と書いたメッセージは、喧嘩として受け取られることが多いだろう。手書きの文字であれば、もしくは、修飾の付いた文字(字体が違うとか、大きさや色が違うとか)であれば、冗談であることも伝えられるかもしれないのだけれど。

表現には注意をしたほうが良い。しかし、文字のみのメッセージであるからこそ、本音が語り易いこともあり、急速に深いコミュニケーションをとることができるチャンスもある。相手への思いやりを深め、理解を得ることを目指し、注意深く、恐れずに。

相手の環境
相手がどういうネットワーク環境で、どういうソフトを使っているかに注意を払うべし。例えば、自宅で電話接続をしているなら、大規模なファイルをいきなり送りつけるのは多大な迷惑になる。自分のメールソフトでできることでも、相手のメールソフトでできるとは限らない。ファイルの添付に付いても同じようなこと。(偉そうに言える立場じゃなく、自己反省が必要だと思っているけど..)

文字数・行数
1行あたりの文字数は、人それぞれで設定されている場合が多く、読み易くしたつもりが、読みにくくなって届くかもしれない。1行あたりの文字数は、小さ目にするという意味で、半角65文字程度が良いようである。行数については、伝えたいことが伝わることが優先だから、限度があるわけではない。読み手を驚かさないためには、例えば100行以上ならタイトルに<長文>とでも入れておくと良い。きっと時間の取れるときにゆっくり読んでくれるだろう。署名があまりに長いのも迷惑かもしれない。4行以内という指針に従う必要はなさそうだが、10行以上はちょっとやりすぎ。

タイトル
タイトルの付け方は重要である。内容をうまく表現できれば、受け取り側にとってのメリットが大きい。質問であれば[Q]を付けておくとかという方法もある。その上で、何に付いて話をしていくのかをうまく伝えるようにしよう。単に「助けてください」だけだと、相手は「役に立てそうかどうか」「至急で対応すべきかどうか」がわからない。なお、最近のメールソフトは、たいてい日本語タイトルに対応しているが、本来は英文字にすべき。

文字・フォント
半角カタカナを使ってはならない。これはルールだと思うべきだ。特殊な文字は送らないほうが良い。「括弧付きの株」とか「丸で囲まれた数字」とかは標準的な文字ではなく、相手の画面にはケッタイな記号が表示される可能性が高い。文字フォントは、見易さが優先されるとは思うけれど、できれば等幅のものを使うようにしておこう。文字を並べて図を描いたり、表を作ったりが可能になる。

スマイリー(フェイスマーク)
スマイリー(フェイスマーク)は文字を使って表情を表現するもので、笑ってみせたり、泣いてみせたりという、最近目にするあれだ。効果的に使えば、コミュニケーションのレベルが上がってくる。ただし、多用しすぎるとみっともない。スマイリーやフェイスマークではないけれど、いくつか慣用的な記号もある。行頭に「#」を入れてあれば、その行はちょっとしたコメントってことになる(はず)。「*」で挟まれた部分は強調。てなぐあい。

チェーンレター
チェーンレターは、その内容がどうであれ、続けることは正しい行いではない。不幸の手紙や幸福の手紙は問題外。援助を求めるEメールに「多くの人に転送して欲しい」と書いてあっても、それに従うべきではない。実際に、その必要が無くなった以降まで延々と献血の申し出が続いたということもあった。どうしても気になるのなら、たくさんの情報を持っていそうなネットワーク管理者に相談して欲しい。

フレーム
フレームに巻き込まれてはいけない。フレームという言葉には、あまり触れたことが無い人も多かろう。端的に言えば、口喧嘩。議論のための議論で、相手を如何に打ち負かすかという論戦である。やたら誤解され、散々けなされれば、言われっぱなしで引っ込むのは癪に障るだろう。しかし耐えねばならない。誤解の解消は必要だろうが、対抗意識で打ち負かす必要は全く無い。

著作権
堅い話になるが、著作権には注意しよう。誰かのメッセージを引用し、他の人に伝えるのならば、厳密には元メッセージの著作者に許可をえなければならない。その上で、原文の意味を改竄せぬように努めるべき。厳密には、元メッセージを変化させること無く用いなければならない。

表現方法
表現方法としては、それぞれの人が自分で考えるべきだから、とやかくは言うまい。誰に対してもアドバイスできることは、送信する前に自分で一読することだ。曖昧な表現を正し、冗長な部分をカットしよう。

以上は、主にEメールを使う上でのネチケットだと考えて欲しい。メイリングリストやネットニュースとなると、世界中の不特定多数に発信されることでもあり、より一層の注意が必要でもある。その時は、その手の本や文献をあたって欲しい。そうそう、変なネットワーク語には染まらないように。